衣類スチーマーとアイロンどっちが楽?違いや選び方、おすすめスチーマーを紹介
衣類スチーマーがあれば、面倒なアイロンがけから解放される?と期待する人は多いでしょう。お出かけ前にシワをさっと伸ばせて、除菌や消臭もできるとあれば、誰でも憧れてしまいます。衣類スチーマーが気になっている人に、アイロンとの違いや上手な選び方、おすすめ商品を紹介します。
衣類スチーマーのメリットとは?
衣類にスチームを当てるだけなら、アイロンのスチーム機能でも十分なはず。なぜ最近、衣類スチーマーが注目されているのでしょう?まずは衣類スチーマーならではの効果やメリットを紹介します。
準備や後片付けが楽
衣類スチーマーの多くは「ハンディスチーマー」とも呼ばれており、アイロンに比べてコンパクトな形状が特徴です。
衣類をハンガーにかけたままスチームを当てるだけでよく、アイロン台も当て布も使いません。
電源を入れてからスチームが出るまでの時間が短いため、朝の忙しい時間帯にもサッと取り出してシワ伸ばしができます。
終わったら少し冷まして棚に置くだけと、後片付けまで楽々です。
除菌・消臭が簡単
衣類の除菌・消臭のためにアイロンを当てている人も多いでしょう。アイロンでの除菌は、小学校の給食セットや学生の制服などに効果的ですが、毎日となると大きな負担です。
準備が楽な衣類スチーマーなら、登校前や下校後のすき間時間に、ササっと除菌・消臭作業が完了。洗濯しにくいコートやセーターなども、清潔に保てます。
もちろん、クッションやカーテン、枕などに使ってもOKです。除菌スプレーと違って人工的な香りがなく、赤ちゃんやペット用品にも安心して使えます。
アイロンとは別に、除菌・消臭用として1台用意したいほど活躍するでしょう。
アイロンと兼用できるタイプも
衣類スチーマーの中には、小さなアイロンとして使えるタイプもあります。
プレス面が小さいため大物のアイロンがけには不向きですが、ハンカチや子どもの服、袖口・襟のシワ取りくらいなら十分です。
人によっては、兼用タイプの衣類スチーマーがあれば用が足りるかもしれません。
衣類スチーマーのデメリット
衣類スチーマーがあれば、アイロンがいらなくなるとは限りません。衣類スチーマーの特性をしっかり理解しましょう。
稼働時間が短い
衣類スチーマーは、連続スチーム時間が意外に短く数分程度で水切れになります。
洋服の素材やサイズにもよりますが、1回の給水でシワ伸ばしできるのは多くても3着程度です。
夜にまとめてシワ伸ばしするというより、外出前のシワ取りや帰宅後のお手入れに向いているといえるでしょう。
パリっとしない
衣類スチーマーは基本的にスチームを当てるだけなので、アイロンでプレスしたときのようにパリッとした仕上がりにはなりません。
ふんわりと自然に仕上げたいときには便利ですが、ワイシャツやシーツのようにパリッとさせたいものには不向きです。
素材によってはシワが伸びない
以下の素材では、衣類スチーマーを使っても思うようにシワが伸びません。
- 綿や麻:スチームが繊維を通り抜けてしまうため
- ポリエステル・ナイロン・アクリルなど:水分でシワが伸びないため
このような素材の洋服が多い人は、ドライモードのあるアイロンを使いましょう。
ただし「形状記憶加工」のワイシャツは、衣類スチーマーでも大丈夫です。
衣類スチーマーの気になる疑問
衣類スチーマーは確かに便利そうですが、使っていて困ることはないのでしょうか?よくある疑問を見ていきましょう。
スチームで洋服が濡れない?
CMや動画でお出かけ前の洋服にスチームをかけている映像を見ると「乾くまで着れないのでは」と心配になります。
しかし衣類スチーマーのスチームは高温なので蒸発しやすく、意外にすぐ乾きます。
適量を守っていれば、多少しっとりする程度で、洋服が濡れてしまう心配はありません。
クッションや枕もすぐ乾きますから、液体の消臭スプレーを使うよりも効果的といえます。
危なくない?
衣類スチーマーは100℃を超える熱い水蒸気を出すため、やけどには十分注意が必要です。
使うときは、反対側の手にアイロンミトンなどをはめておくと安心ですよ。
使用後もしばらくは本体が熱いので、子どもの手の届かない安全な場所に片付けましょう。
手が疲れない?
衣類スチーマーは小さいとはいえ、本体と水を合わせると1㎏ほどの重さになってしまいます。
1㎏の物体を片手で持ち、ゆっくりと動かしていくわけですから、人によっては疲れを感じるでしょう。
しかし疲れる前に、水タンクが空になることも。基本的には短時間の利用が前提なので、そこまで気にしなくても大丈夫です。
握力・腕力に自信がない人は購入時に重さをチェックして、できるだけ軽量な製品を選ぶとよいでしょう。
衣類スチーマーの選び方
衣類スチーマーは昔からあるアイロンと違い、最近流行り出した家電です。初めて買う人のために、上手な選び方を解説します。
アイロン兼用かスチーム専用か
衣類スチーマーにはミニアイロンとして使える兼用タイプと、スチーマー機能のみの専用タイプがあります。
アイロンを持っていない人や、袖口や襟の細かいシワも一度に取りたい人は、兼用タイプを選んでおくとよいでしょう。
ただし温度調節できる機種が少ないため、子どものお名前シールやアップリケなどの接着には使えない可能性があります。
専用タイプに比べると、スチーム量や連続スチーム時間に物足りなさを感じることも。
すでにアイロンを持っている人や、除菌スプレー代わりに使いたい人にはガンガン使える専用タイプがおすすめです。
スチームの量と範囲
衣類スチーマーの満足度は「1分間に出せるスチームの量」と、スチームの届く範囲に大きく左右されます。
スチーム量が多いほどシワがよく伸び、届く範囲が広いほど作業が捗るのです。短時間でシワが取れれば忙しい朝にストレスを感じにくく、手が疲れる心配もありません。
スチーム量は最低でも「10g/分」以上、噴射範囲もできるだけ多いものを選ぶようにしましょう。
重さとスイッチのタイプ
片手で持ち続ける衣類スチーマーは、重さも大切なポイントです。
本体重量と水タンクの容量をチェックして、どのくらい重いのかイメージしてみましょう。
1㎏なら500mlのペットボトル2本分くらいの重さと分かります。また、スチームを噴射するスイッチには次の3種類があります。
- ショット式 : 押すと瞬間的にスチームが出る
- 連続式:押している間スチームが出続ける
- ロック式:スイッチを押した状態で固定できる
ショット式は何度もスイッチを押さなくてはならないため、とても手が疲れます。連続式もスイッチを放すとスチームが止まるので、やや不便です。
できるだけ楽に使いたい人は、ロック式を選ぶとよいでしょう。
立ち上がり・スチーム持続時間
衣類スチーマーは、立ち上がり時間(電源を入れてからスチームが出るまでの時間)の短さが魅力の一つでもあります。
特に朝出かける前に使う場合、立ち上がり時間は1秒でも短い方が助かります。
1分以内のものがほとんどですが、中には30秒程度の短時間で使える機種もあるので、よく確認しましょう。
コートやスーツ、カーテンなど面積の広い布に使いたい人は、スチーム持続時間も要チェックです。
シワ取りにかかる時間は一着分につき3~5分が目安ですので、10分くらい持続するものを選んでおくと失敗がありません。
温度設定
衣類スチーマーは基本的に温度設定ができませんが、最近は温度を切り替えられるタイプも登場しています。
特にアイロン兼用タイプでは温度設定があると便利ですので、注目してみるとよいでしょう。
ちょい置き機能や付属品もチェック
アイロンを使用中に用事ができて、置き場所に困った経験を持つ人は多いのではないでしょうか。アイロン台の上に立てて置くと、目を離している間に倒れたらどうしようとヒヤヒヤします。
衣類スチーマーでも同じことが起こるので、スタンドやフックなど安全にちょい置きできる機能が付いているかどうか、ぜひチェックしておきましょう。
またスチーム口にかぶせるカバーが付いていると、デリケートな素材にスチームを当てやすくなります。ブラシタイプのカバーなら、コートやスーツに付いたホコリを取りながら、シワ伸ばしができます。
アイロン兼用タイプのおすすめ衣類スチーマー
衣類スチーマーで楽したいけど、アイロン機能もあるとうれしい!そんな欲張りさんにおすすめの兼用タイプを紹介します。
パナソニック 衣類スチーマー NI-FS70A-K
130ml、連続使用8分の大容量タイプです。電源を入れて17秒ほどで使えるので、忙しい朝も余裕。
3段階の温度調節機能付きで、シルクのようなデリケート素材から、綿や麻などシワが取れにくい素材まで幅広く対応できます。
ハンガーにかけた衣類に、平行に当てる場合、どんな向きでもたっぷりのスチームが出る「360°パワフルスチーム」を搭載しているのもポイント。
上から下へと、本体を回転させながらスムーズに使えます。
日立 衣類スチーマー CSI-RX5BE
ひし形が印象的な、日立の衣類スチーマーです。スチームの届く範囲が広く、効率的にシワ伸ばしができます。
タンク容量130ml、連続使用時間は約9分です。
1度スイッチを押すだけで1分間連続でスチームが出るので、手の負担が軽いのもうれしいポイントです。
高温・中温の2段階スチームとブラシアタッチメントで、さまざまな素材に対応しています。またアイロン機能では3段階の温度調整が可能です。
±0/プラスマイナスゼロ 衣類スチーマー
プラスマイナスゼロの家電は、リビングや寝室に置きっぱなしでも生活感のないデザインがポイントです。カラーバリエーションも豊富で、インテリア雑貨を買う感覚で選べます。
こんなおしゃれなアイテムがあれば、毎朝気分良くお出かけ準備ができるでしょう。
立ち上がり時間が早くスチーム量もたっぷりだから、見かけ倒しで終わる心配もありません。
切替スイッチを「STOP」に切り替えれば、ドライアイロンとしても使用できます。公式サイトはこちら↓
専用タイプのおすすめ衣類スチーマー
アイロンとスチーマーを使い分けたい人や、アイロンがけしない人は専用タイプを選びましょう。おすすめの専用タイプ衣類スチーマーを紹介します。
ティファール アクセススチーム フォース
衣類スチーマーのラインアップが豊富な、ティファールの大容量モデルです。
平均23g/分の大量スチームが、繊維の奥まで浸透してシワをしっかりほぐします。
約3倍のパワフルスチームをショットで出せる、ターボボタンも搭載しています。本体がやや重いものの、頑固なシワやニオイに悩んでいる人は試してみる価値アリです。
スチームワン NS1750T
フランスからやってきた、スタイリッシュな衣類スチーマーです。
付属のタンクの他にペットボトルを取り付けられ、給水の手間がなく長時間使えます。
一度にたくさんの洋服をケアしたいときや、カーテンの除菌にも◎。ペットボトルが使えるから、旅先にもおすすめです。
ブルーノ BOE076
おしゃれな家電が人気のBRUNOでも、衣類スチーマーを販売しています。絶妙なくすみカラーはインテリアの邪魔にならず、とてもスタイリッシュ。
立ち上がり時間やタンク容量、機能も満足できるレベルで、全く問題ありません。自宅用としてだけでなく、プレゼントにも最適です。
ブルーノの家電は、こちらのサイトでも買えます。ブルーノ以外のおしゃれ家電も幅広く扱っているので、気になる人はチェックしてみましょう。
iSTEAMER(アイスチーマー)
北欧風のマットな質感と、丸っこいフォルムがかわいいスチーマーです。噴射面積が広く、手早くシワを伸ばせます。
580gと軽量で、スタンドにちょっと置けるので手が疲れにくいのもポイントです。コードをまとめる革バンドもおしゃれで気分が上がります。
衣類スチーマーを快適に使うコツ
一生懸命選んだ製品も、使わなくなってしまってはもったいないですね。最後に衣類スチーマーを使いこなすためのコツを紹介します。
お気に入りのアイロンミトンを用意する
アイロンミトンは、スチームやプレス面の熱から手を守るためのアイテムです。
裏側がメッシュになっていて蒸れにくいタイプや、手首までガードできるロングタイプなど、さまざまな商品が販売されています。
ちょっとしたアイロンがけなら、アイロン台を出さずにミトンだけで済んでしまうことも。一つ持っているだけで、衣類スチーマーやアイロンの使い勝手がぐっと向上します。
水道の近くで使えるようにする
衣類スチーマーを使うときは、洋服を近くに持ってくるようにしましょう。
洋服がある場所にスチーマーを持ち運ぶと、コンセントから遠かったり給水が面倒だったりして、使いにくくなります。
水をすぐに汲めて、コンセントも揃う場所といえば、洗面所でしょう。洗面所の近くにハンガーをかけられる場所を設置し、洋服をかけてから使うと便利です。
ふるさと納税で入手してみる
衣類スチーマーの中には、ふるさと納税の返礼品になっている商品もあります。
新潟県燕市に寄付すれば、ツインバード社の衣類スチーマーがもらえますよ。
衣類スチーマーで楽々メンテナンス
衣類スチーマーとアイロンは得意分野が異なるため、どっちが楽なのかは人によって変わります。次の条件に当てはまる人なら、衣類スチーマーのメリットを十分に生かせるでしょう。
- とにかくアイロンがけが苦痛
- 久しぶりに出した服がシワだらけで結局違う服を着てしまう
- コートやスーツのクリーニング回数を減らしたい
- 制服の汚れが気になる
- 除菌スプレーのニオイや添加物が苦手
お出かけ前に洋服のシワ伸ばしをしたい人や、帰宅後に臭いを取りたい人にとっては、アイロンよりも衣類スチーマーの方がずっと楽に感じるはずです。
こまめにスチームを当ててあげることで、洗う回数も減り、家事の時短や節約にもつながります。シワや臭いとおさらばして、自信をもってお出かけしましょう。