アロマに使う「キャリアオイル」とは 種類や選び方・おすすめを紹介
アロマオイル(精油)でマッサージ用オイルや香水を作りたいときは、「キャリアオイル」が必要です。キャリアオイルにもさまざまな種類があるため、初めての人は何を買えばよいのかが分かりにくいでしょう。キャリアオイルの基礎知識と、初心者でも扱いやすいおすすめ商品を紹介します。
キャリアオイルとは
キャリアオイルと言われても、何のことかピンとこない人は少なくありません。まずは役割や成分など、キャリアオイルの基本を解説します。
「運ぶ」が名前の由来
キャリアオイルはアロマテラピーに使う油のことで、ベースオイルとも呼ばれます。
アロマオイル(精油)は成分が濃厚で、刺激が強い液体です。このため肌に直接付ける場合は、ベースオイルやアルコールなどで薄めてから使うのが基本です。
精油の成分を肌に運ぶ役割を担うことから、キャリアオイルと呼ぶようになったとされています。
植物が原料
油には植物性と動物性がありますが、キャリアオイルは全て植物性です。植物油には肌に優しい成分が多く含まれている上に、浸透力もあります。
またキャリアオイルは「冷圧搾法」と呼ばれる熱をかけない方法で抽出されています。熱により成分が変質しないため、安心して肌に使用できるのです。
料理に使用するオリーブオイルやゴマ油も植物油には違いありませんが、製法が異なるためキャリアオイルとして使うのはやめましょう。
なおバターやラードのような動物性オイルはそもそも肌に浸透しないため、キャリアオイルとしては使えません。
使い方はさまざま
キャリアオイルは、基本的に精油を希釈するために用いられます。キャリアオイル10mlに精油を2~3滴程度の割合で配合すると、アロマの香りが心地よいマッサージオイルの完成です。
ボトルに入れて、香水として使っても構いません。
キャリアオイル自体にも肌へのさまざまな効能があり、ヘアケアやスキンケアにそのまま使ってもOKです。
違う種類のキャリアオイルを混ぜて、効能を増やすのもアリです。
使用前にはパッチテストを
天然の植物由来のキャリアオイルには、肌に優しいイメージがあります。しかし絶対に肌荒れやアレルギーを起こさないとは言い切れません。
初めて使う場合はパッチテストを忘れないようにしましょう。
キャリアオイルの選び方
キャリアオイルには原料となる植物によってさまざまな種類があり、いざ買おうとしても、何を選べばよいのか迷いがちです。
初めての人がキャリアオイルを選ぶポイントを見ていきましょう。
精製か未精製かで選ぶ
キャリアオイルには、精製タイプと未精製タイプがあります。
未精製オイルは植物の栄養分が多く残っていて、マッサージオイルとして使うと効能を得やすいメリットがあります。
ただし酸化しやすく色や匂いも独特なため、初心者には扱いにくいかもしれません。
精製オイルは匂いや色が弱いので、アロマオイルの香りがより引き立ちます。未精製オイルに比べて酸化しにくいため、管理も楽です。
その代わりビタミンなどの栄養素はほぼ失われており、中には怪しい製法の商品もないとはいえません。できるだけ信頼できるメーカーのものを買うようにしましょう。
価格や効能で選ぶ
キャリアオイル選びで迷ってしまう一番の理由は、価格や効能の違いではないでしょうか。
同じキャリアオイルでも、原料によって価格も効能も大きく変わります。
できるだけ安く欲しい効能を得られるのが理想ですが、現実はそうもいかないでしょう。逆に、高いオイルが必ずしもあなたの肌悩みに合っているとも限りません。
化粧品選びと同じですので、予算と目的をじっくりと検討して選んでみましょう。
オーガニック認証を選ぶとより安心
キャリアオイルには、オーガニック認証を取得している商品がたくさんあります。
オーガニックとは農薬や化学肥料を使わない栽培方法ですので、オーガニック認証の製品には農薬混入の心配が心配がほぼありません。
必須ではないものの、気になる人はオーガニック認証のオイルを選ぶと安心して使えるでしょう。ただし価格は一般的な商品に比べて高めです。
キャリアオイルの主な種類と特徴
たくさんあるキャリアオイルの中から、初めての人が使いやすい種類と特徴を紹介します。キャリアオイルを選ぶ際の参考にしてくださいね。
迷ったらこれ「ホホバオイル」
「ホホバ」は半砂漠地帯に生息する低木です。ホホバの種子から採取するホホバオイルは、安定した品質と、肌質を選ばず使えることから、万能オイルとして知られています。
匂いがほとんどしない上に長持ちするので、アロマ香水やマッサージクリームの材料にも最適です。キャリアオイルで迷ったら、ホホバを選んでおけば間違いないでしょう。
なおホホバオイルは低温(約10℃以下)になると固まります。温めると元に戻りますし、品質も変わらないので、固形化しても慌てないでください。
また商品名に「ゴールデン」がついているものは、未精製のホホバオイルです。違う品種というわけではないので注意しましょう。
初心者向きの「スイートアーモンドオイル」
スイートアーモンドオイルも大変使いやすく、ホホバと並んで人気があります。
「スイート」と付いていると特別な感じがしますが、普段食べているアーモンドと同じです。
オレイン酸やリノール酸、ビタミンBなどの栄養分が豊富で、適度にとろみがあるので、マッサージオイルにぴったりです。
未精製タイプはほんのりとアーモンドの香ばしい匂いがするものの、精油の邪魔をするほどではありません。
ビターもあるの?
スイートアーモンドがあるなら、ビターアーモンドもあるのでは?と思った人も多いでしょう。
その通り、ビターアーモンドは実際にあり、精油を採取してお菓子や石けんの香りづけに用いられています。
ただし苦み成分 の「アミグダリン」 に毒性があるため、日本では使われていません。
「オリーブスクワランオイル」
オリーブスクワランオイルは、オリーブの実にほんのわずかに含まれる「スクワラン」でできたキャリアオイルです。
オリーブオイルと異なり匂いがほとんどないため、よりアロマ向きです。
スクワランといえばサメの肝臓から採取するものが知られていますが、最近では植物からも採れるようになりました。
動物保護の観点からも、オリーブスクワランオイルはとても注目されています。
よく伸びる「グレープシードオイル」
グレープシードオイルはその名の通り、ブドウの種子から抽出されるオイルです。
無臭でさっぱりとした質感が特徴で、スイートアーモンドやホホバと並び、アロマでは定番となっています。
伸びがよいため、全身のマッサージや化粧水・乳液作りにも適しています。
年齢肌に「アルガンオイル」
モロッコ南西部のみに生息する植物「アルガンツリー」の実から作られるオイルです。大変稀少で、価格も高めですが、スキンケアやヘアケアに優れた効能を持っています。
保湿・皮膚を整える・ホワイトニングなどの効能が期待でき、エイジングケアにも適しています。美容オイルとして常備しておくとよいでしょう。
キャリアオイルはどこで買える?
キャリアオイルは肌に直接塗るものですので、信頼できるショップで購入することをおすすめします。
特にアロマの専門店なら、精油やブレンド用品なども一式揃い、便利です。おすすめのショップを3店紹介します。
Flavorlife 公式オンラインショップ
日本で最初に、アロマテラピー商品の通信販売を始めた会社です。
精油やキャリアオイルの種類も豊富にあり、ディフューザーなどの雑貨も揃います。
全国のアロマテラピーサロンや、スクールでも選ばれるプロ御用達の香りを自宅で楽しめますよ。
無印良品
無印良品でもホホバやスイートアーモンド、オリーブスクワランといった、基本的なオイルが手に入ります。
無印良品のオイルは全て精製済ですので洋服に色が付く心配がなく、外出先でも使いやすいでしょう。
ポンプタイプや小分けボトルなど、シーンに応じてサイズを選べるのもポイントです。
ニールズヤードレメディーズ
クリアなブルーに白いロゴが爽やかな、ロンドン発祥のブランドです。
精油やキャリアオイルの他にも、おしゃれなアロマ雑貨やスキンケアアイテム、ハーブティーなどが充実しています。
スタイリッシュなパッケージはギフトにもぴったりですね。
お得なお試しセットも!
キャリアオイルの種類はたくさんあり、マイナーなオイルは試すにも勇気がいります。大容量タイプだと失敗したときのダメージが大きいので、なかなか手を出せない人もいるでしょう。
楽天市場やYahooショッピングに出店している「なごみ」では、キャリアオイルのお試しセットを販売中です。
29種類の中から好きなオイルを選べ、香りや肌への相性を気軽にチェックできます。
10mlのかわいいボトルに入っているので、そのまま精油を垂らしてマッサージオイルを作ったり、旅行に持って行ったりするのもおすすめです。
キャリアオイルでアロマライフを充実させよう
キャリアオイルは精油の香りや成分を安全に楽しむために、欠かせないアイテムです。
そのままでも使えますが、好きな精油を組み合わせれば、オリジナルマッサージオイルやロールオン香水が作れます。
キャリアオイルを正しく選んで、自宅サロンとしゃれこみましょう。