水筒にスポーツドリンクはダメじゃない?子どもに持たせるおすすめアイテムと注意点
部活動や体育祭、マラソン大会などで、子どもに冷えたスポーツドリンクを持たせてあげたいケースはよくあります。しかしいつもの水筒にスポーツドリンクを入れてもよいのか、迷ってしまう人も多いでしょう。
実は水筒には、同じように見えてもスポーツドリンクOKなものと、入れない方がよいものがあります。子どもに持たせるなら、きちんと対応している水筒を用意しましょう。水筒にスポーツドリンクを入れる際の注意点や、おすすめの水筒を紹介します。
なぜ水筒にスポーツドリンクはダメといわれるの?
金属製の水筒にスポーツドリンクを入れると、カラダに悪いと聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。なぜ水筒にスポーツドリンクを入れてはいけないのか、理由を解説します。
金属が溶けだすから
スポーツドリンクは酸性の飲料です。水筒に酸性の液体を入れると内面の金属が溶けだしてしまい、知らずに飲むと中毒を起こすおそれがあります。
2008年には、水筒のスポーツ飲料を飲んだ人が、頭痛や吐き気などの症状を訴えた事例もありました。
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ただし市販の金属水筒は内部をコーティングしてあるため、金属が直接飲み物に溶け出す心配はありません。水筒が古かったり、洗い方が悪かったりしてコーティングが剥がれ、中の金属に酸性飲料が触れると危ないのです。
学校がダメとしているケースも
学校が「水筒にスポーツドリンクを入れてはダメ」と決めているケースも目立ちます。猛暑が続く中でも、水か麦茶以外の飲み物を持たせられず、心配な保護者も多いのではないでしょうか。
学校がスポーツドリンクを禁止する理由は「虫歯や肥満になりやすい」「他の子と差が付く」など、暑さ対策には無関係なものが多い印象です。
決まりを破るのはよくありませんが、子どもの健康を守るために、粘り強く学校に交渉するなど、保護者から働きかけるのも有効かもしれません。
水筒にスポーツドリンクを入れたいときはどうする?
普通の金属製水筒にスポーツドリンクを入れても構いませんが、万が一金属が溶けだしたらと思うと、やはり怖いイメージがあります。ではどんな水筒を選べばよいのでしょうか?
プラスチック製水筒に入れる
プラスチックの水筒なら、金属を使っていないので中毒の心配はありません。軽くて持ち運びやすく、荷物の多い学生にもぴったりです。
ただ、保冷性能が全くないため、学校に着く頃にはすっかりぬるくなってしまいます。氷を入れると結露して、バッグの中が濡れてしまうのもデメリットです。
保冷カバーがついたタイプを使う、タオルにくるむなどの工夫が必要ですから、冷えたスポーツドリンクを持ち歩くには向いていません。
二重コーティングの金属製水筒を購入する
近年は熱中症対策にスポーツドリンクを持ち歩く人が増え、これまで水かお茶だけとしていた学校でもスポーツドリンクを解禁する傾向にあります。
このためコーティングを2重にして「スポーツドリンク対応」とうたった金属製水筒も、たくさん販売されています。これなら、よほど深い傷がつかない限り金属が溶けだすことはないでしょう。
保冷性能が高く飲みやすさも考慮されているので、子どもにも安心して持たせられます。暑い季節を乗り切るには、プラスチック水筒より、こちらを選ぶ方が現実的です。
電車通学にもおすすめ スリムなスポドリ対応水筒
電車で通学する中高一貫校生や高校生の日常の水分補給には、あまり荷物にならないサイズの水筒が喜ばれます。糖分の多いスポーツドリンクは、飲み残すと雑菌が繁殖する可能性があるので、飲みきれる量を持たせることも大切です。容量が1リットル以下のスポーツドリンク対応水筒を紹介します。
ピーコック ステンレスボトル
ピーコックのマグボトルは底にシリコンのガードが付いていて、多少乱暴に置いても大きな音がしません。バッグの中でこすれて塗装がはげてしまう心配もなく、長持ちします。
表面は少しざらっとしたマットな感触で、色合いもおしゃれ。子どもが使わなくなったらママ用にしても良さそうな、とてもおすすめできる商品です。
象印 スポーツボトル
PTAも推奨する、児童・生徒にうってつけの水筒です。洗えるポーチが付いているので、やんちゃな年代の子どもにも安心して持たせられます。
唇にフィットする「スムーズダイレクト飲み口」で、激しい運動の最中でもこぼさず飲めて清潔。サイズや色柄のバリエーションが豊富で、男女問わず使えるのもうれしいポイントです。
サーモス 真空断熱スポーツボトル
ポーチ付きの水筒なんてダサくていやだよと言いそうな年頃の子どもにおすすめの、シンプルな水筒です。
汗をかいた手でも滑りにくいボディリングや、片手で操作しやすいロックリングが付いています。色はミッドナイトブルーとターコイズから選べます。
アクエリアス シェイク ステンレスボトル
人気のスポーツドリンク「アクエリアス」公認の水筒です。冷たい飲みものを入れて振ると表面温度が冷たくなるという、暑い日の登下校にうれしい機能が付いています。
ハンドル付きで持ち運びやすく、電車の中で手にぶら下げてもおしゃれ。ブルーの他に、より涼し気なホワイトもあります。
大会や運動会でも安心 大きめ水筒
運動部の大会やスポーツ祭など、1日中汗をかきそうな日は2リットル前後の大きめ水筒が安心です。学校に持って行きやすいおすすめ水筒を見ていきましょう。
サーモス 水筒 真空断熱スポーツジャグ
サーモスのスポーツジャグは、持ちやすいハンドルがポイントです。キャップユニットには中身が漏れにくいロックリングが付いている上に、砂ぼこりの進入も遮断します。
長時間冷たさをキープできる真空断熱構造は、夏休みの部活動や屋外活動に最適です。
象印 ステンレスジャグボトル
スポーツバッグやリュックに入れやすい、スリムな水筒です。飲み口に樹脂のカバーがついているのでサビにくく、スポーツドリンクをより安心して飲めます。
ハンドルが前後どちらにも倒れて、飲むときに邪魔にならない点も、よく考えられています。ただし縦長なため、底を洗うのに苦労するとの意見も。柄の長い水筒用スポンジを用意しておくとよいでしょう。
アイリスオーヤマ 保冷ジャグ
大きな水筒を年に数回のイベントのときだけ使う場合、家族で共用できるシンプルなデザインが便利です。アイリスオーヤマの保冷ジャグは、すっきりとしたたたずまいが魅力です。
男女問わず持ちやすいデザインなので、兄弟姉妹で兼用させたい家庭にもおすすめできます。キャンプやバーベキューなど、家族でのアウトドアレジャーに持って行ってもよいですね。
水筒にスポーツドリンクを入れる時の注意点
スポーツドリンク対応の水筒でも、いくつかの注意点を守らないと本来の安全性が損なわれてしまいます。日々気を遣いたいポイントを解説します。
長時間放置しない
水筒にスポーツドリンクを入れたまま、長時間放置するのはやめましょう。糖分をエサに雑菌が繁殖する上に、塩分によって内部コーティングが傷むリスクが高まります。
次の朝までそのまま、なんてことがないよう、子どもが帰宅したら、すぐに残った中身を捨て、きれいに洗ってくださいね。
子どもにも、水筒をすぐに出すように言っておくとよいでしょう。(できれば自分で洗うように・・・)
優しく洗う
水筒を金属タワシやクレンザーで洗うと、見事にコーティングが剥がれてしまいます。食器洗浄機もコーティング剥がれの原因になるため、使わないようにしましょう。
中性洗剤と柔らかいスポンジで、優しく洗うのが基本です。水筒洗いに適したスポンジや、パッキンの臭い対策はこちらをご覧ください↓
定期的に買い替える
どんなに神経を使っても、水筒のコーティングはいつかはダメになります。見た目では分からなくても、細かい傷ができてしまうと、その部分から少しずつ金属も溶けだし始めます。
スポーツドリンクを頻繁に入れる水筒は、あまり長期間使い続けることはおすすめできません。もったいないと感じますが、安全のためにも1~2年で買い替えるようにしましょう。
スポドリ対応水筒で熱中症予防
水筒にスポーツドリンクを入れてもダメではありませんが、金属製の場合は注意が必要です。とはいえすぐにぬるくなってしまうプラスチック水筒では、子どもの通学に対応できません。
メーカーが「スポーツドリンク対応」と明示している金属水筒を選び、正しくお手入れすることが大切なのです。年々暑くなる日本の夏に、冷たいスポーツドリンクを持たせて熱中症を予防しましょう。