アロマオイルを買ってみたものの、いまいち使いこなせていない人も多いのではないでしょうか。
単体でも使い切れないのに、ブレンドとなると何をどうしてよいのやら・・・初心者にはハードルが高く感じられます。
実は、アロマオイルのブレンドには、特にルールはないそうです。
いろいろ試しながら、自分の好きな配合を見つけるのが醍醐味ともいわれています。
アロマオイルをいくつか持っているなら、ぜひチャレンジしたいところですね。
ブレンドのコツやレシピ、おすすめの香りを紹介します。
アロマオイルをブレンドするメリットって?
アロマオイルは単体でも十分香りを楽しめます。
特にラベンダーやミント、オレンジ・スイートなどのアロマオイルは単体でも香りをイメージしやすいため、試しに使ってみたいという人にも人気です。
しかしアロマオイルは数種類をブレンドすることで、下記のようなメリットを得られます。
- 香りに深みが増す
- 好みの香りを作り出せる
- 作用の相乗効果が期待できる
それぞれについて具体的に見ていきましょう。
香りに深みが増す
芳香成分はブレンドするほど深みが増し「良い香り」となります。市販の香水は、多い時で数十種類もの芳香成分をブレンドして作ります。
カレーのスパイスやコーヒー豆のブレンドと同じように、アロマオイルも1種類だけで使うより数種類を混ぜる方が、複雑で深みのある味わいになるのです。
好みの香りに調整できる
自分の好きな香りを作り出せるのも、ブレンドの大きなメリットです。
例えばミントが好きだけど、清涼感がありすぎて使いにくいと感じるとき、他のオイルを混ぜることでマイルドな香りに調整できます。
季節や気分に合わせてブレンドできるようになれば、アロマのある暮らしを一層楽しめるでしょう。
作用の相乗効果が期待できる
アロマオイルは、それぞれが複数の作用を持っています。
ラベンダーにはストレス緩和や安眠の作用があり、ペパーミントには虫よけやリフレッシュの作用があります。
極端な話、ラベンダーとペパーミントをブレンドすることで、ストレス緩和・安眠・虫よけ・リフレッシュの作用が一度に期待できるオリジナルオイルを作れるのです。
ブレンドして使うことで、一つのアロマオイルだけではカバーできない、広範囲の作用が期待できます。
アロマオイルのブレンドの基本
アロマオイルのブレンド方法に厳格な基準はありません。とはいえ何も知らずにやみくもにブレンドしても、満足のいく香りは作れないでしょう。
アロマオイルをブレンドするときに知っておきたい基礎知識を紹介します。
香りの系統を理解しよう
アロマオイルは上の図のように、香りの特徴や原料となる植物の種類によって七つの系統に分けられます。
同じ系統や、隣の系統のもの同士は相性がよく、ブレンドしても失敗がないでしょう。
たとえば、ラベンダーとゼラニウムは同じフローラル系なので、とても合います。
初心者はまず、同じ系統の香りを混ぜることから始めてみましょう。
違う系統のものを合わせる場合は、ラベンダーとベルガモット、オレンジスイートとペパーミントなどのように、隣りのグループから選ぶのがポイントです。
香りにも強弱がある?
アロマオイルはほんの少しでも強く香るものもあれば、香りを感じにくいものもあります。
ブレンドの際に香りが強いものを多めに入れると、他の香りをかき消してしまうでしょう。
香りの強弱によって、入れる量を加減するのがバランスよく仕上げるコツです。
▲香りが弱いアロマオイル:サンダルウッド・シダーウッド・ベルガモットなど
ノート(揮発性)を意識すると本格的
「ノート」とは、香りが空気中に揮発する速度のことです。速い順に「トップノート」「ミドルノート」「ベースノート」の三つに分けられます。
違うノートに属するアロマオイルを組み合わせる方が、香りに変化を付けやすく香る時間も長くなります。
それぞれの持続時間と特徴と、代表的なアロマオイルは以下の通りです。
トップノート(10分~1時間ほど) | 香りの第一印象を決める 柑橘系・ハーブ系・樹木系に多い | ペパーミント・ティートゥリー・ローズマリー・レモングラス・スイートオレンジなど |
ミドルノート(30分~3時間ほど) | ブレンドの中心となる香り ハーブ系・フローラル系・樹木系・スパイス系に多い | ラベンダー・ゼラニウム・フランキンセンス・イランイランなど |
ベースノート(6~12時間ほど) | ブレンドのまとめ役。香りを長持ちさせる オリエンタル系・樹脂系に多い | パチュリ・ベチパー・サンダルウッド・ヒノキなど |
ノートを意識しながらブレンドできるようになれば、相当本格的ですね。
アロマオイルをブレンドする手順
続いて、実際にアロマオイルをブレンドする手順を見ていきましょう。
目的を決める
アロマオイルにはそれぞれ体の不調を和らげたり、集中力を高めたりといった作用があります。
ブレンドするときも「何の目的で使うのか」を具体的に決めてから、使用するアロマオイルを選ぶと効率的です。
メインとサブをセレクト
使う目的が決まったら、目的を満たす作用を持つアロマオイルの中から好きな香りのものをメインとして選びます。
次にサブとして、補助的な役割を持つオイルを1~2種類用意しましょう。
たとえば「安眠」が目的ならメインを「ラベンダー」にして、リラックス作用の高いアロマオイルをサブとして合わせます。
アロマオイルのフタを開けて片手でまとめて持ち、鼻の下に近づけて揺らすと、どんな香りになるのかが大体分かります。
比率と量を決めて混ぜてみよう
ブレンドするアロマオイルが決まったら、配合する比率を決めて好みの分量を混ぜれば完成です。
比率といっても難しく考える必要はなく、好きな香りを多めになど、ざっくりで大丈夫です。
分からない場合は1:1で混ぜてみて、後で調整してもよいでしょう。
ブレンドに便利なアイテム
アロマオイルをブレンドするときは、ガラスのビーカーのようなお皿があると便利です。
お皿の上でブレンドし、満足できたらディフューザーに入れたり、ホホバオイルに混ぜてマッサージオイルを作ったりします。
たくさん作っておきたいときは、遮光ビンに移し替えて保存しましょう。
初心者におすすめのブレンドレシピ
アロマオイルの種類は100以上もあるそうですから、ブレンドもさまざまなパターンが考えられます。
たくさんあるのはうれしいけれど、初心者にとって最適なオイルを選ぶのは容易ではありませんね。
入手しやすいアロマオイルを使ったレシピを紹介します。
2種類のブレンド
リフレッシュ/ユーカリ1: グレープフルーツ2
集中力UP/ローズマリー1:レモン3
清涼感/ペパーミント1:ライム2〜3
リラックス/ラベンダー2:オレンジ・スイート1〜2
3種類のブレンド
ストレス解消/ベルガモット2:ラベンダー: イランイラン1
空気清浄/ラベンダー1:ティートゥリー1: レモン2
安眠/イランイラン1:ゼラニウム1:ラベンダー2
疲労回復/ローズマリー・シネオール1:ジンジャー1:ラベンダー2
お得なお試しセットも
これからアロマオイルのブレンドに挑戦したい人には、基本的な香りを試せるセット商品がおすすめです。
おしゃれなボトルがたくさん並んでいる様子は壮観で、やる気もUPしそうですね。
Amazonや楽天市場でも買えるので、探してみましょう。
アロマオイルの関連知識
アロマディフューザーやアロマストーン、アロマオイルの特徴については、以下の記事で紹介しています。
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ブレンドで香りのハーモニーを楽しもう
アロマオイルはブレンドして使うことで、本領を発揮するともいえます。
2種類や3種類を混ぜるだけでも、単体で使う時と比べて深みのある、独特の香りを作り出すことができるでしょう。
アロマオイルの使い方に慣れてきたら、ぜひブレンドにチャレンジして、香りのハーモニーを楽しみましょう。