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時代小説でほのぼのしよう!女性も親しみやすいおすすめ作品を紹介

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女性におすすめ時代小説

時代小説は難しいと思っていませんか?いかめしい名前の武士や貴族、聞き慣れない昔の地名などが出てくると、歴史の授業を思い出して読む気がしないという人も多いかもしれません。

でも、食わず嫌いはもったいない!時代小説の中にも、ほのぼのしていて、現代と同じじゃない?と共感できる作品がたくさんあります。

時代小説のイメージをくつがえす、身近なテーマを扱った作品を紹介します。ドラマでも見る感覚で気軽に楽しみましょう。

目次

時代小説でほのぼのするポイント

時代小説 ほのぼの

今まで読んだことがないのに、いきなり時代小説を読もうとしても、楽しめるかどうか心配になるのは当然です。

時代小説を楽しむポイントを簡単に紹介します。

堅苦しくないテーマの作品を選ぶ

時代小説には戦国時代が舞台のものや、天才的な剣豪が出てくるものが多く、ハードな感じがしますよね。

しかし実際には、男女の切ない恋や庶民の日常生活を描いた、ほのぼのとさせられる作品もたくさんあります。

こうした作品は物語の舞台が「昔」というだけで、登場人物の行動や心情は、現代を生きる私たちとほとんど同じです。

歴史で習うようなエラい人が出てくる作品もよいですが、庶民的で身近なテーマを扱った作品の方が、気軽に楽しめますよ。

手頃な電子書籍から入るのもアリ

「本を買ってまで読むのは面倒」「文庫本でも結構高くてもったいない」と思っている人には、電子書籍もおすすめです。

電子書籍には、手頃な価格で読める作品がたくさんあります。AmazonのKindle Unlimitedのようなサブスクサービスに入っていると、追加料金不要で読めるケースも少なくありません。

スマホにダウンロードしておけば、電車やベッドの中でもサクッと読めて便利です。

特にKindle本は個人が書いた作品もたくさんあるので、書店で探すよりも面白い小説に出会える可能性が高いでしょう。

やぎ夫人

私の一押しは「あーりー」さんの「ほのぼの偉人伝」シリーズです。楠木正成のほかに、真田幸村や豊臣秀吉もあります。現代風の口調で横書きなのも、歴史アレルギーの人にはうれしいポイントです。

女性が主人公の時代小説

時代小説 おすすめ 女性

女性が主人公の時代小説には、共感できる部分がたくさんあります。現代とはまるで異なる環境の中、恋に仕事に頑張る女性。

生まれた時代が違ったら、どんな人生だったのかしらと想像してみるのもおすすめです。

悲劇の姫君に涙 杉本 苑子 「竹ノ御所鞠子」

2022年のNHK大河ドラマの舞台・鎌倉時代に生きた女性・鞠子の物語です。

鞠子は二代将軍・源頼家の娘で、本当ならお姫様として華やかな暮らしができたはずの人でした。

しかし北条氏の陰謀により、頼家を始めとする身内が殺されてしまいます。女子の鞠子は命を助けられ、「竹ノ御所」と呼ばれる家で、母親と一緒に静かに暮らしていました。

美しく成長した鞠子はやがて恋をし、幸せな家庭を築こうとした矢先に・・・。続きは実際に読んでみてくださいね。

鞠子の立場と、将軍家や有力御家人を排除して勢力を増す北条一族のいやらしさがとても細やかに描写されており、手に汗握る展開です。

もちろん読者としては、鞠子を応援せずにはいられません。生まれ変わったら絶対に幸せになってねと、思わず祈りたくなる名作です。

著:杉本 苑子
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江戸時代のキャリアウーマンたち! 永井 紗耶子 「大奥づとめ」

江戸城の大奥で、キャリアアップを目指す女性達の物語です。大奥といえば、将軍の寵愛をめぐる女性同士のドロドロとしたお話をイメージする人も多いかもしれません。

しかし当時の女性にとって、大奥は「自分の能力で勝負できる」数少ない場所でした。

なにしろ女性しかいないので、力仕事からお金の計算・表の役人との交渉まで、全て自分達でやらなくてはなりません。

たとえ美人ではなくても、人より秀でた能力があれば、出世の可能性は大いにあったのです。

この本では、仕事に生きがいを見出し、自分が満足できる人生を送ろうとする、前向きな女性の姿が描かれています。

見た目のせいで婚約を破棄されたり、父親の圧力によって才能を封じられたり、理不尽な生き方を強いられていた女性達が、大奥で働くうちに自分の居場所を見つけて輝いていきます。

先輩女中や上役の女性も皆、誇りをもって働いている様子に、自分の姿を重ね合わせるキャリアウーマンも多いはず。

仕事を頑張る女性に、一度は読んでいただきたい作品です。

著:永井紗耶子
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恋の行方が気になる 諸田 玲子「狸穴あいあい坂」

武家のお嬢様「結寿(ゆづ)」と精悍な若者「道三郎」がコンビを組んで、不思議な事件を解決していく短編集です。

麻布や高輪といった現在の高級住宅街を舞台に、軽快なテンポでストーリーが進みます。

結寿は、今でいえば警察トップの「火付盗賊改方」の娘で、堅苦しい実家を出て、隠居した祖父の面倒を見ています。

そこに現れたのが、同心(町の警備をする下級役人)の道三郎。身分違いの2人ですが、協力して事件を解決していくうちに、淡い恋心が芽生えます。

2人の恋の行方はもちろん、次に待ち受ける事件も気になり、トレンディドラマでも観ているような気持で読める作品です。

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たくましいお姫様を応援しよう 和田 竜「村上海賊の娘」

映画化された『のぼうの城』や『忍びの国』の作者・和田 竜さんの長編小説です。

戦国時代、瀬戸内海の島々を拠点に活躍していた海賊の頭領「村上氏」の娘「景(きょう)」が主人公です。

景は彫りが深い顔立ちでスタイル抜群、今なら確実に美人の部類に入る姫にもかかわらず、真逆のタイプがもてはやされた戦国時代には、まったくモテません。

憧れのイケメン武将にもフラれ、手下を引き連れ海賊働きに明け暮れる日々。そんな景をつい甘やかしてしまう父親や、姫にケガをさせては大変と神経をすり減らす家臣がとてもユーモラスに表現されています。

一方で、史実「木津川合戦」に向けた武将同士の駆け引きも緻密に描かれており、歴史が好きな人も満足できます。

こんな女性が本当にいたら、歴史ももっと面白いのになと思える、読みごたえのある作品です。

著:和田 竜
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ほのぼのと親近感を覚える時代小説

ほのぼの 時代小説 おすすめ

続いて「掃除」や「引越し」など、今に通じる話題でほのぼのできる作品を紹介します。

「今ならもっと楽なのに」「昔の人も苦労したのね」と思わず親近感を覚えますよ。

うちにも来てほしい 平谷 美樹「江戸城 御掃除之者!」

「御掃除之者(おそうじのもの)」は江戸時代に実際にあった、江戸城の掃除だけを担当する役職です。

掃除だけといっても、広大な江戸城ですから、小規模な会社くらいの大きな組織です。

担当エリアによって組(部署)が分かれ、それぞれ「掃き掃除」「拭き掃除」「修繕」など、得意分野を持った職人が、毎日誇りをもって城の「ホコリ」を払います。

ある日、上役から極秘に仕事を依頼された、組頭の山野小左衛門。その内容は、大奥の中にある「ごみ屋敷」の片付けでした。

身分の高い女性がたくさん暮らす大奥での作業は気を使うことこの上なく、憔悴する組頭に思わず同情してしまいます。

それでも腕の立つ配下と一緒に難題を乗り越えて、ごみ屋敷をピカピカにする様子は、テレビのドキュメンタリー番組のようです。

この作品を読めば、掃除というめんどくさい家事が、ちょっとだけ楽しくなるかもしれませんよ。

著:平谷 美樹
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引きこもり侍の活躍がうれしい 土橋 章宏「引っ越し大名三千里」

こちらは2019年の夏に、星野源さん主演で映画化された作品です。生涯に7回も国替えを命じられた「ツイてない」藩主に仕える、引きこもりの若侍が主人公です。

誰もやりたがらない「引っ越し奉行」を無理やり押し付けられ、経験値ゼロからスタートする主人公ですが、友人や元引っ越し奉行の娘の協力を得て、国替えを見事成功させます。

無駄な物の減らし方や人を動かす交渉術、思い切ったリストラ策など、現代に通じるテーマが満載で、読みながら「うんうん」とうなずいてしまいます。

本が好きで書庫に引きこもっていた主人公が、読書で得た知識に救われる場面も見どころですよ。

魅力的な男性が登場するほのぼの時代小説

本当に 面白い 時代小説

最後に、同じ時代にタイムスリップしたくなりそうな、イケメンのお侍やユーモアたっぷりのお役人が登場する作品を紹介します。

ミステリー要素も楽しめる 諸田 玲子「髭麻呂 王朝捕物控え」

時代小説には珍しい、平安時代を舞台にしたミステリー作品です。

いかつい髭面なのに、血を見ただけで卒倒してしまうほどの臆病者「髭麻呂」。これでも都の警備を担当する、検非違使庁の役人です。

従者の「雀丸」や恋人の「梓女」にハッパをかけられながら、いやいや事件現場に向かう髭麻呂が、とても親しみやすいキャラクターに仕上がっています。

一連の事件の犯人(?)と思われる盗賊「蹴速丸」が、かっこいいのもうれしいポイント。

当時の都の風俗がとても分かりやすく描かれているので、平安時代といえば貴族が歌を詠んでいるイメージしかない人にもおすすめです。

集英社
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我が子のように応援しちゃう 浅田 次郎『一路』

幕末の参勤交代の様子を描いた『一路』。父の急死によって、参勤交代の責任者を任されることになった若き主人公「一路(いちろ)」のイケメンぶりに、夢中になります。

一路はイケメンなだけでなく、頭がよくて剣も達者な無敵のヒーロー。経験がないばかりに大変な苦労をすることになりますが、機転を利かせて困難を次々に乗り切っていきます。

一路のご主人「おとのさま」や、途中で助けてくれる他の藩の藩士達も、みな素敵です。

期限までに、無事に江戸に着けるのか、ハラハラドキドキな展開も楽しめますよ。

著:浅田次郎
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読書タイムに時代小説を取り入れて

時代小説には純愛モノやミステリー、お仕事モノなど、今と変わらないテーマを扱った作品がたくさんあります。

今回紹介した本は、歴史の知識がなくても問題なく読めるものばかりです。

本棚に時代小説をプラスして、新たな読書の楽しみを見出しましょう。

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