スーパーの店頭に梅の実が並ぶと、夏の気配を感じます。
新鮮な梅の実で作る梅シロップは、蒸し暑い夏を乗り切る爽やかドリンクとして人気です。
しかしいざ買い物に行くと、梅や砂糖、酢などの種類がいろいろあって迷ってしまいます。
材料や容器を選ぶのが面倒だったり、作るのに時間がかかったりして、あきらめてしまうこともあるのでは?
それではもったいない!ということで、梅シロップ作りで感じる小さな疑問と対策をまとめました。
早く作れる裏技やおしゃれで使いやすい保存ビンも紹介していますよ。
梅シロップは夏のドリンクにぴったり
蒸し暑い季節には、さっぱりとした喉越しの梅シロップが活躍します。
梅にはクエン酸をはじめ、美容や健康によい成分が豊富に含まれており、夏バテ予防の効果も期待できます。
梅シロップを毎日飲めば、夏にありがちな不調に悩まされることなく元気に乗り切れるでしょう。
はじめに梅シロップの主な効果を紹介します。
美肌やアンチエイジング
梅シロップの効果で最もうれしいのが、美肌やアンチエイジングです。
梅に多く含まれる「クエン酸」には、血流を良くして新陳代謝を高める働きがあります。
新陳代謝が良くなると、冷えや胃腸の不調が改善されます。
その結果、美肌の大敵「便秘」も解消され、お肌の調子が整うのです。
またクエン酸には、抗酸化物質の働きを助ける作用があります。
抗酸化物質は、老化の原因「活性酸素」をやっつけてくれる頼もしい味方です。ビタミンやミネラル、ポリフェノールなどが知られていますね。
抗酸化物質を含む食品とクエン酸の相乗効果で、さらなるアンチエイジング効果が期待できます。
疲労を回復しイライラを解消
梅干しやレモンを食べると元気が出てくるのは、クエン酸に疲労回復効果があるからです。
体内に蓄積した疲れの元「乳酸」を分解して追い出すので、疲れが早く回復します。
また、カルシウムや鉄分などのミネラル成分を包み込んで、胃から吸収しやすくしてくれるのもポイントです。
カルシウムをたくさんとることでイライラ気分が解消され、骨粗しょう症や貧血も予防できます。
梅シロップは更年期以降の女性はもちろん、育ち盛りの子どもにも大変おすすめです。
二日酔いにも
クエン酸には、肝臓の機能を高めてアルコールを分解する働きまであるんです。
血行が良くなるので、アルコールまみれの汚れた血もサラサラになります。
二日酔いで食欲のない朝は、1杯の梅ジュースで体をリセットするとよいですよ。
梅シロップの作り方と保存方法
梅シロップの作り方はとても簡単です。基本的な作り方と、上手な保存方法を覚えておきましょう。
基本の材料と作り方
梅シロップを作るために必要なものは以下の通りです。細かい材料の選び方はのちほど説明しますね。
・砂糖:1kg
・酢:200cc程度
・3~4リットルの密閉ビン
・竹串
・消毒用のアルコール
1. ビンを消毒
キッチン用のアルコールや焼酎などで、ビン全体を消毒します。耐熱容器であれば煮沸消毒してもOKです。
2.梅を洗ってヘタを取る
梅に傷がつかないように流水で洗います。青梅を使う場合は、たっぷりの水に1~2時間漬けて「アク抜き」します。
竹串で梅のヘタを取り除き、清潔な布巾で水気をしっかりと拭き取りましょう。
3.梅を冷凍
冷凍することで梅のエキスが出やすくなり、梅シロップが早く完成します。
ジップロックなどに梅を入れて、一晩冷凍庫に入れて置くだけです。
急いでいないなら、冷凍しなくても構いません。
4.ビンに漬けこむ
梅と砂糖を交互にビンに入れ、好みでお酢を注いで密閉します。
冷暗所に置き、毎日ビンをゆすって砂糖を溶かしましょう。
1~2週間後、砂糖が完全に溶けて梅がシワシワになったら完成です。
保存方法
できあがったシロップは、殺菌処理をしてから保存するのがおすすめです。
梅の実を取り出し、ガーゼなどでこして鍋に入れ、15分ほど弱火にかけて殺菌します。煮立たせないように注意してくださいね。
酸が強いためアルミ鍋は使わず、ホーローやステンレスの鍋を使いましょう。
冷めたら保存用のビンに移して、冷蔵庫に入れます。この方法なら、3カ月程度の保存が可能です。
梅シロップのおすすめ活用法
甘くてトロトロの梅シロップは、夏のドリンクやデザートに大活躍です。砂糖、みりん、酢の代わりに、料理にも活用できますよ。
- 梅ソーダ
- 梅シャーベット
- かき氷シロップ
- 紅茶に入れて「レモンティー風」
- 牛乳で割って「飲むヨーグルト風」
- 梅ゼリー
- 梅ドレッシング
特に炭酸水で割るだけの「梅ソーダ」は簡単でおいしく、ごくごく飲めます。
炭酸水メーカー「ソーダストリーム」があれば鬼に金棒ですよ!
ソーダストリームってどうなの?3年以上愛用した主婦のレビュー!
梅シロップ作りの疑問
続いて材料の選び方など、梅シロップを作るときに悩みがちなポイントを見ていきましょう。
完熟梅と青梅の違いは?
スーパーの店頭に黄色っぽい「完熟梅」と緑の「青梅」が並んでいると、どちらを買えばいいのか悩みます。
実は完成後の風味と作るときの注意点が少し変わるだけで、基本的にはどちらを使っても大丈夫です。好きな方で作ってくださいね。
風味 | 注意点 | |
完熟梅 | 濃厚で香りが良い | 発酵しやすい・カビが生えやすい |
青梅 | さっぱり | アク抜きが必要 |
完熟梅はカビが生えやすいので保管場所に注意し、梅を冷凍するなどしてエキスを早めに出すとよいでしょう。
青梅は必ずアク抜きしてから使います。
いずれにしても、大きな傷のあるものや明らかに傷んでいるものが混ざらないように注意してください。
シロップが濁ったり、すぐに傷んだりして飲めなくなる場合があります。
氷砂糖じゃないとだめ?
梅シロップには氷砂糖を使うのがおすすめですが、他の砂糖やハチミツでもおいしく作れます。
黒糖、きび砂糖、てんさい糖、和三盆など、砂糖の種類によって風味が変化するので、いろいろ試してみるのもおすすめです。
特に、ミネラルやビタミン、鉄分が豊富な黒糖は、クエン酸の健康効果を一層高めてくれます。
酢は入れるべき?
梅シロップの作り方を検索すると、「酢」を使うものと使わないものが出てきます。
酢を入れると入れないのでは、何が違うのでしょうか?
実は酢には殺菌作用があり、入れておくと梅シロップの発酵やカビの発生を抑えてくれます。
また、クエン酸と同じような効果があるため、より健康的な梅シロップを作れます。
日持ちする上に、健康効果も高まるので酢を入れないよりは、入れることをおすすめします。
酢にもいろいろな種類がありますが、梅シロップに使うなら爽やかな風味の「りんご酢」がよいでしょう。
もちろん、黒酢や米酢、穀物酢などを使っても大丈夫です。
ビンの容量は?
梅シロップを漬けこむビンの容量も、悩むポイントです。
梅の実はスーパーなどでは1㎏単位で袋に入って売られています。
同量の砂糖を加えることを考えると、3~4リットルは欲しいところです。
大き過ぎて邪魔な場合は、1~2リットルのビンに小分けにして作ってもよいでしょう。
密閉できればOKなので、ジップロックでも作れますよ。
容器毎に砂糖や酢の種類を変えて、味の違いを楽しんでもよいですね。
梅シロップを早く作るには
梅シロップはできあがるまでに時間がかかるのがネックです。
少しでも早く梅のエキスを抽出し、シロップを完成させるコツを紹介します。
梅の繊維を壊しておく
漬ける前に梅の繊維を壊しておくと、エキスが早く出てきます。
手軽に繊維を破壊するなら、梅を冷凍するのがおすすめです。冷凍することで、腐敗の防止にもなります。
冷凍した梅はそのままビンに入れるので、事前にきれいに洗って、ヘタを取るのを忘れないでくださいね。
冷凍するのが面倒、冷凍庫がいっぱいで入らない、というときは梅の表面にフォークで穴を開けてから漬けるとよいですよ。
一晩で完成する裏技
炊飯器の保温機能を使えば、たった一晩で梅シロップが完成します。
ビンに漬けるときと同じ要領で梅と砂糖を交互に重ね、保温ボタンを押すだけです。
ただし1㎏の梅を使うなら、5.5号炊き以上の容量が必要です。炊飯器が小さい場合は小分けにして作ってください。
・冷凍梅を使う
・ときどきかきまぜる
12時間ほど経って、砂糖が完全に溶けていたらできあがりです。
梅シロップ作りにおすすめのおしゃれなビン
最後に梅シロップを作るときに便利なビンと保存容器を紹介します。
おしゃれで使いやすいビンがあれば、毎年の梅シロップ作りが楽しみになりますよ。
セラーメイト 取手付き密封びん 3L
キッチンのカウンターなどにおいても様になる、おしゃれな密封ビンです。
取っ手やフタを全て分解して洗えます。金属部分はサビにくいステンレス製で、パッキンのシリコンも耐久性に優れています。
しっかりした作りのハンドルが付いており、梅と砂糖で重くなっても安心です。
セラーメイト 保存びん 500ml
こちらは完成した梅シロップを冷蔵庫に保存するときに使います。
ドレッシングなどの調味料を保存するためのものですが、密封性に優れ、注ぐときに液だれしにくいことから、シロップの保存にもおすすめです。
梅1㎏の場合1リットルほどのシロップができるので、このビンが2本あれば十分です。
手作り梅シロップを楽しもう
梅シロップは、梅と砂糖、酢さえあれば簡単に作れます。美容や健康によく、使い道もたくさん。
爽やかでほんのに甘い風味は、子どもにも好評です。
梅の実が並ぶ季節になったら、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
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