大学生 授業料や生活費の相場とは 国公立 自宅通学は余裕って本当?
子どもを大学に通わせたいけれど、費用が心配な保護者は多いでしょう。大学に通えば授業料はもちろん、交通費や昼食代、交際費、被服費など高校生までとは比べものにならないくらいお金がかかります。
実際に2人の大学生を持つ私が、授業料や生活費の相場を解説します。
大学 授業料 どのくらい?
まずは大学に支払う授業料の相場を見ていきましょう。国公立・私立に分けて紹介します。(2023年11月現在)
国公立大学
主な国公立大学の学部学生の授業料は、年間でおよそ50~60万円となっています。
東京大学や京都大学など国立大学の多くは「535,800円」ですが、一橋大学や東京工業大学では60万円以上とやや高額です。
公立大学も似たような金額ですが、自治体によって多少変わってきます。居住者は授業料減免や入学金の割引などを受けられるケースもあります。
国公立大学の授業料の例
東京大学 | 535,800円 |
一橋大学 | 642,960円 |
東京工業大学 | 635,400円 |
東京医科歯科大学 | 642,960円 |
東京都立大学 | 520,800円 |
埼玉県立大学 | 520,800円 |
私立大学
私立大学の授業料が国公立大学よりも高いのは言うまでもありません。文系と理系でも開きがあり、医学部歯学部ともなれば、気が遠くなるほどの金額になることも。
私立文系でも、年に100万円では足りないことを覚悟しましょう。
私立大学の授業料の例
早稲田大学政経学部 | 1,281,000円 |
早稲田大学先進理工学部 | 1,784,000円 |
慶応義塾大学医学部 | 3,673,250円 |
立教大学文学部 | 1,178,000円 |
東京理科大学工学部 | 1,660,000円 |
北里大学医学部 | 6,400,000円※ |
※授業料は3,500,000円、その他施設設備費、教育充実費が毎年かかる
授業料の他にかかる費用
続いて授業料以外にかかる費用を見ていきましょう。
入学金
大学の入学金の相場はおよそ20万~30万円です。国公立と私立で大きな差はなく、私立の方が安いケースも少なくありません。
先述の通り、公立大学では地元の学生が半額になることもあります。
主な大学の入学金
国立大学 | 282,000円 |
東京都立大学 | 都民:141,000円/その他:282,000円 |
埼玉県立大学 | 県民:211,500円/その他:423,000円 |
早稲田大学 | 200,000円 |
東京理科大学 | 300,000円 |
北里大学医学部 | 1,500,000円 |
教材費や保険料
学生である以上は、教科書代や実験の実費等が発生します。またほとんどの大学で、授業用のパソコンの購入が必須です。
こうした教材費は学部によって異なるものの、パソコン代だけでも20万円程度かかると考えてよいでしょう。
近年はチャットツールで連絡が来るのが普通なので、スマホを持っていない人は入学を機に契約する必要もあります。
さらに大学生協の加入料、学生保険の保険料なども数万円かかります。
家賃・交通費
大学が自宅から遠い場合、1人暮らしの家賃や定期代も無視できません。家賃は最低でも毎月数万円かかりますし、光熱費や通信費、食費もプラスされます。
定期代も学割があるとはいえ、高校生のときよりは高くなります。複数の路線を使って通う場合は毎月2万円近くかかることもあり注意が必要です。
大学生の暮らしをサポートする費用も
最後に、大学生ならではの出費について紹介します。すべてを親が出す必要はないかもしれませんが、充実したキャンパスライフを送るためには、ある程度の費用を出したくなるのが親心です。
食事・洋服代
大学生になると、行動範囲がぐっと広がります。授業以外にもサークル活動や合コン、アルバイトなどに忙しく、外食の機会も増えるでしょう。
昼食は大学の食堂を使えばそこまで高くありませんが、夕食は高くつきます。バイト代で出せといっても限界があるため、月に1万~3万円ほどの食費を覚悟しておきましょう。
高校までと違って大学はほぼ私服ですので、洋服代もかかります。こちらもバイト代で賄えそうもない場合、親が出さざるをえないでしょう。
入学式・成人式・卒業式の衣装代も忘れてはいけません。
我が子は身長が高く、セール品ではサイズが見つからないこともあって洋服代は予想以上にかかっています(;^_^A
運転免許取得や合宿費用
大学生になったら、車の運転免許を取る人もたくさんいます。教習所の費用相場は地域にもよりますが、首都圏では30万円を軽く超えます。
サークルや部活動、研究室の合宿費用もばかになりません。春休みや夏休みの度に合宿がある場合、年に10万円以上はかかると思ってよいでしょう。
ただしこうした費用は、本人がバイトなどして払うのが基本です。お金の使い方を学ぶ機会でもあるので、どうしても払えないときだけ出してあげるくらいでよいかもしれません。
寄付・国民年金保険料
大学によっては寄付金を請求されることがあります。寄付なのに請求されるのもおかしな話ですが、学校の運営にかかわることなので、悩ましいところです。
また大学生であっても、20歳になると国民年金に加入しなくてはなりません。保険料は月額16,000円を超えており、学生が自分で支払うには高額です。
扶養家族の国民年金保険料は所得控除の対象になるため、親が代わりに払ってあげるケースも少なくありません。
大学の授業料や生活費は高額。早めに計画をたてよう
子どもが大学生になったとき、どのくらいの費用が発生するのかについてまとめました。
大学の年間の授業料は国公立大学で数十万、私立大学で百万以上と、相当高額です。授業料の他にもさまざまなシーンでお金がかかり、その状態が最低でも4年間続きます。
足りなくならないように、早めに資金を用意する必要があるでしょう。