余った線香 意外な使い道とは 防カビのやり方や保存方法、捨て方も解説
身内の葬儀や法事の後で、いただいたお線香が使い切れず余ってしまうことがあります。仏壇に供えるものですから、他の用途に使いまわしたり、捨てたりしてもいいのかな?と迷う人も多いのではないでしょうか。
だからといって使わないまましまっておくのも、もったいない話です。お線香の有効な使い方や、捨てたくなったときの対処法を紹介します。
線香に消費期限はある?
そもそもお線香は、何年くらいもつのでしょうか。自宅で保管するときの注意点も合わせて見ていきましょう。
消費期限はないが、香りが劣化する場合も
実は線香には、使用期限はありません。何年経っても使えるので、お線香がたくさんあるからといって慌てて消費しなくても大丈夫です。
ただし保存の仕方によっては香りが飛んでしまったり、湿気って火がつきにくくなったりします。
いざ使おうとしたら、劣化してボロボロになっていることもあるので注意しましょう。
線香を長持ちさせる保管方法
お線香に限らず、日常生活で使用するアイテムのほとんどは、紫外線・酸素・湿度により劣化が進みます。劣化を遅らせるためには、乾燥した日陰で保存するのが基本です。
余った線香は、できるだけ空気に触れないように密閉できる容器に入れ、直射日光が当たらない涼しい場所で保管しましょう。
適切に保管していれば、法事やお墓参りの際に無駄なく使えます。
余った線香のおすすめの使い道
それでもお線香を使い切れない場合は、家事に活用しましょう。お供えものとはいえ線香はお香の一種ですから、部屋の芳香や消臭その他に使ってもバチは当たりません。無駄にするよりは余程マシといえるでしょう。お線香のオススメ活用法を紹介します。
お風呂のカビ予防
何度掃除しても、気付くと発生しているお風呂のカビ。これは天井や換気扇の奥に潜んでいる、カビの胞子が原因です。
線香の煙には、殺菌効果があります。煙なので手の届きにくい天井にもまんべんなく届く上に、換気扇の細かい部分にも入り込んで、目に見えないカビの胞子を退治してくれます。
余った線香を数日に1度お風呂でたけば、胞子がいなくなってカビの繁殖を抑えることが可能です。具体的なやり方は以下の通りです。
- ガラス瓶や大きな皿に線香をセットする
- 線香に点火したら浴室の窓やドアを閉めて1時間以上放置する
- 線香が燃え尽きたら換気して普通に入浴
仏壇用の線香はもちろん、蚊取り線香やお香でも効果が期待できます。ただし既に生えているカビには効果がないため、お風呂掃除でカビ取りした後に使うとよいでしょう。
下駄箱やトイレの消臭
お線香は火を付けなくてもよい香りがします。下駄箱やクローゼット、トイレなどの狭い空間に入れておけば、芳香・消臭剤として使えます。
そのままでは長くて邪魔なので、小さく折ってガラス瓶に入れ、消臭したい場所の片隅に置きましょう。メッシュの袋に入れて、クローゼットに吊るすのもおすすめです。
未使用の線香の処分方法
線香があまりにもたくさんあって使い切れないときは、どのように処分すればよいのでしょうか。未使用の線香の捨て方を見ていきましょう。
水で濡らしてから可燃ゴミとして出す
線香はほとんどの自治体で「可燃ごみ」として処分できます。少量ならそのままごみ袋に入れて、指定日に集積所に出しておけば問題ないでしょう。
たくさんの線香を一度に捨てる場合は、念のため水で湿らせておくと、想定外の火災を防げます。
自治体によっては、線香の捨て方が明記されているケースもあります。心配なときは住んでいる自治体に問い合わせてみましょう。
外箱は素材によって分別
線香の外箱は、素材によって捨て方が違います。紙の箱なら「紙ごみ」、木の箱なら「燃えるごみ」となるので、自治体の指示に従って適切に処分してください。
いただき物の線香の場合は、捨てるのが惜しいような、凝ったデザインの箱に入っていることもあります。無理に捨てずに、仏壇用小物入れとして活用してもよいでしょう。
必要な人に分けてもOK
人からいただいたお線香を、他の人にあげるのは気が引けるかもしれません。しかし何年も使わずに無駄にするよりは、必要な人に使ってもらう方が合理的です。
お線香を他人にあげたからといって、仏様や故人に対して無礼になることはありませんので、友人・知人で線香を必要としている人がいたらぜひ分けてあげましょう。
お寺や墓地に寄付したいときは、まず先方の意向を聞きましょう。火気厳禁の墓地もあるため、勝手に押し付けるとかえって迷惑になります。
余ったお線香を有効に活用しよう
葬儀や法要に欠かせないお線香も、日常生活で使う機会はほとんどありません。線香に使用期限はありませんが、長期間放置すると少なからず劣化します。
幸いなことに、線香はカビ予防や消臭に役立つ便利アイテムです。使い切れない線香を有効に活用すれば、ご先祖様も喜んでくれそうですね。
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二代は太閤・豊臣秀吉に、四代は徳川家康に召されたとも伝わり、歴史の重みを感じさせてくれます。江戸時代にもたくさんの銘香を創り続け、今に至ります。
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