線香とお香の違いは何?普段使いにもおすすめのおしゃれな線香も
普段使いできる線香を探している人は、多いのではないでしょうか。仏壇用の線香にもさまざまな香りがありまが、せっかくなら好きな香りを楽しみたいものです。とはいえ、仏壇用の線香をお香代わりに使ってもよいのか、不安に感じる人もいるでしょう。線香とお香の違いや、普段使いにおすすめの線香を紹介します。
線香とお香の関係とは
線香もお香も、どちらも火を付けて香りを出すアイテムです。しかしなんとなく違うものというイメージがあるのも事実。線香とお香のイメージの違いは、何が原因なのでしょうか。
線香には「お供え」のイメージがある
私たちが線香を目にする機会といえば、お通夜・告別式・法要といった仏事です。お盆やお彼岸には墓前・仏壇に線香をあげ、手を合わせることも多くなります。
このため線香=供養のためのアイテムというイメージが強く、香りを楽しむ一般的なお香とは別物と認識する人も少なくありません。
仏事が終われば片付けられ、またの機会まで眠っている線香も多いようですよ。
仏壇用線香を普段使いしてもよい?
線香は元々お香の1種です。お香にはスティックタイプやコーンタイプ、渦巻きタイプなどの形状があり、スティックタイプのお香を「線香」と呼んでいるに過ぎません。
線香とお香は基本的に同じものですから、仏壇用として購入した線香を、普段のお香として使っても全く問題ありません。故人の好きだった香りをお供えしたり、いろいろな香りを日替わりでたいたりしてもOKです。
よい香りをみんなで一緒に楽しむことができれば、故人もむしろ喜んでくれるのではないでしょうか。線香を仏壇用だけにしておくのはもったいないので、どんどんたいて香りを楽しみましょう。
ただしお寺での法要や多くの人が利用する納骨堂で、個性的な香りをたくと迷惑になるので注意してください。
線香の選び方と注意点
線香とひと口に言っても、実にさまざまなタイプが売られています。自宅でたく線香は、どのように選べばよいのでしょうか。注意点も合わせて見ていきましょう。
線香の種類は大きく二つ
仏事用の線香には「杉線香」と「匂い線香」があります。お寺や各家庭で使うのは「匂い線香」です。
杉線香はその名の通り原料に「杉の葉」を使ったもので、主にお墓参りで使います。杉のよい香りがしますが、煙が多いので室内には不向きですよ。
匂い線香は香りのバリエーションが豊富で、商品によって長さも違います。長いタイプはどちらかというとお寺向けです。
家庭用には14cm前後「短寸」が使いやすいでしょう。「ミニ」と呼ばれる9cm程度の線香もあります。
煙が出ないタイプも
お香をたくと、どうしても煙が発生します。家庭用の線香には煙が少ないタイプもありますが、それでも部屋が狭い人や煙が苦手な人は気になるかもしれませんね。
ほとんど煙が出ない無煙タイプもあるので、試してみてはいかがでしょうか。
原料も要チェック
線香は本来「伽羅(きゃら)」や「白檀(びゃくだん)」などの、天然の香木を原料として作るものです。天然原料を使った線香は香りが上品で、煙を吸い込んでも特に害はありません。
しかし近年は合成香料を使った安い線香もたくさん出回っていて、煙に有害物質が含まれるケースもあるようです。
少し使うくらいならあまり影響はないかもしれませんが、日常的に香りを楽しむのなら天然素材をおすすめします。ペットを飼っている人や、小さな子どもがいる人は特に注意しましょう。
いろいろな香りを楽しみたい人におすすめの線香
一般的に線香は一箱買うと、使い切るまで同じ香りが続くことになります。
新しい香りにチャレンジしたものの、あまり好みではなかった場合、とても残念です。一度でいろいろな香りを楽しめるセット商品を紹介します。
お試しに最適 お香20種セット
20種類の香りが2本ずつ、計40本入ったお試しに最適なセットです。伽羅・沈香・白檀などの基本的な香りから、ラベンダーやローズのような洋風な香りまで、じっくり比較できます。
後から「どんな香りだったっけ?」とならないよう、感想を記入する香りチェックシートが付いています。
お香立ても付いてくるので、仏壇以外の場所でもすぐに香りを楽しめますよ。長さは13.5cm、燃焼時間は約30分です。
好きな香りを選べる かゆらぎスティック
8種類の香りがセットになった商品です。色もきれいで、お香をたくのが楽しみになりそうです。
薔薇や藤、金木犀などは、季節に合わせて使い分けするとよいですね。
子どもがいる家庭にも 亀山ミニ線香セット
昔懐かしいお菓子や飲み物のパッケージに入ったミニ寸線香です。本物そっくりの香りが楽しく、甘いものが好きだった故人や、ペット用のお仏壇にも人気です。
上品な香りを堪能できるおすすめ線香
続いて定番の香木系や、植物の上品な香りが楽しめる線香を紹介します。
香木3種の詰め合わせ
線香の代表的な香り「伽羅」「沈香」「白檀」が10本ずつ入ったセット商品です。長さは13.5cmで、燃焼時間は約30分です。
インテリアの邪魔をしない、シンプルな箱もポイント。
アロマの香りのお線香 精油のしずくピュア
「精油のしずくピュア」は天然精油を100%使った、優しく上品な香りの線香です。アロマオイルとしても人気の「ラベンダー」「ゼラニウム」「レモングラス」「ユーカリ」「イランイラン」の5種類がセットになっています。
精油にはリラックスや集中力UP、気分転換などの効能があります。線香をたきながらアロマテラピーもできるなんて、一石二鳥ですね。
ヒノキの香りで森林浴気分 大香 お香りらく ひのき
さわやかなヒノキの香りは、ジメジメした季節やなんとなくスッキリしないときのリフレッシュに最適です。
温泉や森林浴でもおなじみの香りで、クセのある香りが苦手な人にもおすすめ。
試験管のようなガラス瓶もかわいくて、コレクションしたくなりそうです。ミニ寸タイプで、燃焼時間は約12分です。
線香でお家カフェ? ドリンク&スイーツの香り
少し変わった香りを試したい人には、飲み物やスイーツの線香をおすすめします。故人が好きだった香りなら、供養にもぴったりですよ。香りに誘われて、思わず話しかけたくなるかもしれませんね。
梅栄堂 珈琲のかおりのお線香
香ばしいコーヒーの香りが広がる、モダンな線香です。煙が少ないタイプなので、気軽に使えます。
毎日たいて、故人と一緒にカフェタイムを楽しみましょう。長さ約13.5cm、燃焼時間は30分です。
日本香堂 緑茶の香り
摘みたての茶葉の香りが清々しい線香です。こちらも煙が少ないタイプなので、お茶を飲みながらゆっくりできそう。
長さ14cm、燃焼時間約25分です。
日本香堂 セントスケープ ミルクティー
セントスケープは、日本香堂が販売している季節限定線香です。ミルクティーは秋冬限定で販売された香りの一つ。甘いミルクティーの香りに、心も体もほっとすることでしょう。
細筒タイプのパッケージもとてもおしゃれです。上のフタを逆さまにして付属の巻紙をかぶせれば、かわいいお香ホルダーになります。
短寸タイプで燃焼時間は約25分です。
孔官堂のお線香 香の記憶 チョコレート
煙や灰が少なく使いやすい線香です。甘いチョコレートの香りが広がって、思わず笑顔になれそう。
暑いお盆の季節に、溶けやすいチョコレートの代わりにお供えしてもよいですね。
カメヤマ ディズニー ルームインセンス プーさん はちみつ
甘くやさしい、はちみつの香りが広がるミニ寸線香です。お茶の缶のような、丸いパッケージも特徴的。
とてもかわいくて、ディズニー好きな人へのギフトにもおすすめできます。燃焼時間は約19分です。
線香立てにもこだわろう
仏壇以外の場所で線香をたくなら、線香立てにもこだわってみましょう。インテリアに合わせやすいおすすめの線香立てを紹介します。
フタ付きで安心 横置きお香立て
火を点けた線香をセットし、フタをするだけでOKの安全・手軽な線香立てです。フタの穴から絶妙なバランスで煙がたちのぼります。
エキゾチックな色柄も、インテリアのアクセントになります。
お手入れブラシ付き ANCL お香立て
かわいいミニブラシが付いた、陶器製のお香立てです。受け皿の中心部が広く、深めの作りなので灰がこぼれにくく、コーンタイプや渦巻きタイプのお香にも使えます。
挿し口が三つあり、線香の太さに合わせて選べます。
お香を買うなら専門店もアリ
「香十」は、戦国時代でもある「天正」年間に、京都で誕生しました。初代は鎌倉時代の守護の家柄出身で、当初から御所の御用を務めていたそうです。
二代は太閤・豊臣秀吉に、四代は徳川家康に召されたとも伝わり、歴史の重みを感じさせてくれます。江戸時代にもたくさんの銘香を創り続け、今に至ります。
現代では香専門の企業として、銀座の店舗を中心に香文化を支える存在です。2016年には京都にも出店し、里帰りを果たしています。
伝統技術と高品質な原料から作られる香十のお香は、まさに本物といってよいでしょう。クラシックな線香からかわいいパッケージの粒香、ギフト商品までラインアップも豊富で、安心して選べます。
どの香りを選べばよいのかわからない人には、毎月または年4回、それぞれ2種類の線香が届く定期便もおすすめです。
香りのある暮らしを楽しもう
線香とお香は基本的に同じものです。違いはほぼ「仏様の物かどうか」という点だけにあるといってもよいでしょう。
よい香りを楽しむ習慣は、生活を豊かにしてくれます。お気に入りの線香を見つけて、香りのある暮らしを満喫しましょう。