お正月 アロマは「和精油」で楽しむ。クロモジやゆずなどおすすめと使い方を紹介
国内でとれる植物から抽出された精油を「和精油」と言います。慣れ親しんだ植物の香りはとても優しく、心を穏やかにしてくれます。ふるさとに帰ったときのような懐かしさが感じられる、お正月に使うアロマとしても雰囲気が出ておすすめです。代表的な和精油と使い方、取り扱いショップを紹介します。
和精油の魅力
アロマオイルと言えば、ヨーロッパ産のものをイメージする人は多いのではないでしょうか。しかし近年は日本でも精油の生産が広まり、日本ならではの香りを楽しめるようになりました。和精油の特徴と魅力について、簡単に解説します。
日本人に合う香り
アロマの香りを選ぶ際に最も大切なポイントは、「自分が心地よく感じるかどうか」です。
どのような香りが心地よいのかは、生まれ育った場所が影響します。食べ物や飲み物、生活スタイルなどと同じで、香りの感じ方にもお国柄が出ます。
日本の植物を使った和精油にはヒノキやユズなど、名前を聞いただけで香りをイメージできるものが多く、日本人にとって、とても居心地のよい空間が生まれるのです。
地産地消や環境保全に貢献
和精油の原料は、日本の森林や農園で採れる植物です。捨てられていた間伐材や枝葉、売り物にできない果物などを有効に活用しようとする取り組みが、和精油生産につながっていると言われています。
私たちが和精油を積極的に手に取ることで、国内の生産者や農家の役に立ち、自然環境の保全にも貢献できます。
良い香りを楽しめるだけでなく、日本のためにもなるなんて、すてきですね。
和精油はどこで買えるの?
精油はさまざまな場所で手に入りますし、香りの種類もたくさんあります。その中からお気に入りの和精油を探そうとしても、うまく見つけられないかもしれません。和精油を効率的に探せるおすすめのブランドやショップを紹介します。
wacca
日本各地の和精油を厳選して販売しているブランドです。小規模ながらも、丁寧に作られている精油ばかりなので、安心して選べるでしょう。
白地に金の水引ロゴが目印ですよ。Amazonや楽天でも買えるので探してみてくださいね。
Flavorlife 公式オンラインショップ
フレーバーライフは日本で最初に、アロマテラピー商品の通信販売を始めた会社です。
「必要なときに必要な量だけ」輸入して、社内で充填しているため、常に新鮮な状態で届きます。
和精油の種類も多く、「いよかん」「瀬戸内レモン」や国産ラベンダーなど個性的な香りが見つかります。
キャリアオイルやマッサージオイル、調合アイテムなどの雑貨も勢揃いしているので、初心者から上級者まで、アロマ好きな人全員におすすめです。
生活の木
全国に店舗を展開している「生活の木」でも、各種和精油や、和精油を使用したブレンドオイルを販売しています。
実際に香りをかいでみたい人は、近くのお店に足を運んでみましょう。
スタッフさんも、アロマの知識が豊富なので頼りになります。
和精油はふるさと納税の返礼品にも
地域特産の植物を活用している和精油は、ふるさと納税の返礼品にも選ばれています。
年末にかけこみ納税を考えている人は、和精油も選択肢に入れてみては?
現地に行かないと入手が難しいものもあるので、気になる人はチェックしてみてください。
お正月におすすめの和精油
お正月は、日本の伝統的な物事に触れるよい機会です。いつものアロマオイルを和精油にチェンジして、お正月気分を満喫しましょう。新年に向けて揃えたい、おすすめ和精油を紹介します。
クロモジ
「クロモジ」はクスノキ科の樹木です。枝は茶道の道具(お菓子をいただく爪楊枝)、花は華道の材料、葉や枝はお茶として古くから使われてきました。
クロモジ精油は、実から作られていて、落ち着きのあるいかにも日本的な香りが特徴です。
リラックス・安眠・リフレッシュの他に免疫活性作用や消炎・殺菌作用もあり、年末年始の疲れた体を優しく癒してくれます。
心身の緊張を緩めて呼吸が深くなる効果もあり、瞑想やヨガ、ストレッチタイムにもおすすめです。
松
お正月といえば「松竹梅」ですが、その筆頭である松にもアロマオイルがあります。名前が「パイン」なので、フルーツのパイナップルと間違える人も多いかもしれませんね。
パイン精油には心を元気にする作用があり、気分が落ち込んだときに効果を発揮します。
寒い冬を耐える針葉樹らしく、年末年始をパワフルに過ごす助けになるアロマオイルです。
ちなみに竹や梅については、天然の精油は作られていないようです。
柚子(ゆず)
冬至の「ゆず湯」やおせち料理の彩り、調味料などに使われるユズ。日本人には大変馴染みのある香りです。
ユズ精油には胃腸の働きをよくしたり、体を温めたりする作用があります。まさに、寒くてご馳走をたくさん食べる「お正月」にぴったりですね。
また古来からユズの香りには邪気を払う力があると信じられ、冬至にゆず湯に入るのも「1年間健康に過ごせるように」というおまじないの意味もあったようです。
和精油でバスソルトを作って、ゆず湯気分を味わってもよいですね。
ミカン
ミカン精油はオレンジに比べて優しく、控えめな香りが特徴です。夜のリラックスタイムにディフューザーで拡散させれば、心が落ち着いて温かな気持ちになれるでしょう。
お正月に使えば手軽に「コタツでみかん」気分が味わえそうですね。柑橘系は他の香りにもよく馴染むので、ブレンド用として1本持っていると重宝しますよ。
※柑橘系のアロマオイルには光毒性があり、紫外線に当たると炎症を起こす可能性があります。日中の使用はできるだけ避けるようにしましょう。
ヒノキ
ヒノキは大変丈夫で腐りにくいことから、神社仏閣や温泉の浴槽などにもよく使われています。日本の「木の香り」の代表選手と言ってもよいでしょう。
ヒノキ和精油を年末の大掃除に使えば、家中が爽やかな香りに包まれます。消臭効果に優れているため、お客様のおもてなしにもおすすめです。
お風呂に入れて温泉気分を楽しむなど、1本あれば年末年始を通して大活躍するでしょう。
お正月ならではの和精油の楽しみ方
アロマオイルはディフューザーがなくても、さまざまな方法で楽しめます。ディフューザー代わりになるものを見つけたり、手作りしたりするのも楽しみ方の一つです。お正月ならではの和精油の活用法を見ていきましょう。
お正月飾りをディフューザー代わりに
しめ縄や門松などのお正月飾りに和精油を振りかけると、簡単なディフューザーになります。玄関、トイレ、洗面所などに小さなお正月飾りを置いて、香りを付けておきましょう。
門松やシンプルなしめ縄飾りなら松・ヒノキなどの樹木系、ドライフラワーなどをあしらったかわいい飾りには甘酸っぱい柑橘系が似合います。
ただしシミになるといけないので、初めて精油を垂らすときは、裏側の目立たない場所で試してからにしてくださいね。
お正月モチーフのアロマストーンを作る
アロマストーンは、素焼きの陶磁器で作るディフューザーの仲間です。コンパクトな上に電気も水も不要なので、場所を選ばず手軽に使えるのがメリットです。
アロマショップなどで買ってもよいですが、100円ショップの材料で簡単に手作りもできます。
富士山やナス、コマ、鏡餅などお正月にちなんだ型を用意して、子どもと一緒に作ってみても楽しいですよ。
入浴剤やアロマワックスバーもおすすめ
ゆずやヒノキの精油をお風呂に入れると、温泉気分が味わえます。
ただしアロマオイルは皮膚に刺激を感じるものが多いので、浴槽に直接入れるのではなく、何かと混ぜてから入れるようにしましょう。
重曹・クエン酸を使った「バスボム」なら、香りと同時に炭酸浴も楽しめますよ。
「アロマワックスバー」を作って、お正月飾りの代わりにするのもおしゃれです。
和精油と一緒にすてきなお正月を
アロマオイルが身近にあれば、いつでも自然の植物が持つ不思議なパワーを味方にできます。忙しい年末の体調管理や新年のおもてなしに、和精油を活用して「ワンランク上」のお正月を過ごしてみてはいかがでしょうか。